日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年5月7日自らの話し方を振り返ろう!

 

★話がうまく伝わらない


皆さんは、職場での仕事に関する指示や報告、プライベートでのお子様や親御さんとの会話の中で、なかなかきちんと思っていることが伝わらないなぁ、と感じることはありませんか?
私は、ほとんどの人が伝わらないという経験を多かれ少なかれ持っていると思っています。

先日、職場でこんな風景を見かけました。

田中「山下リーダー、この仕事、明後日までに仕上げれば良いと鈴木さんに言ったそうですが、それで間違いありませんか?」
山下「いやいや、鈴木さんには明日中だとちゃんと伝えたよ。私は今から出かけるから、もう一度鈴木さんに確認しておいて」
田中「あっ、そうなんですか。では、明日中に仕上げるよう鈴木さんに伝えておきます」
それから暫くして
田中「あっ、鈴木さん。あの仕事、山下リーダーに確認したら明日中に仕上げて欲しいそうですよ」
鈴木「え~、明後日までって聞いたから今日は他の仕事を入れてしまったよ」
田中「そうなんですね。他の仕事があるなら仕方ないですね。山下リーダーに事情を説明しておきますね」


★コミュニケーションコストがかかり過ぎている


職場ではありがちな光景ですが、私はこのやり取りを見ていて「無駄なコストだな~」と思ってしまいました。上の例は簡単にまとめましたが、実際のやり取りは合計で20分くらいで、かなりの時間をかけていました。
山下リーダーが鈴木さんに指示した時にお互いの認識をしっかりと確認していれば、こんな無駄なやり取りをしなくてすんだでしょう。また、田中さんが間に入って調整する手間もなかったでしょう。このように、一つひとつの仕事の指示や受け渡しを丁寧にやっておけば、無駄な確認や調整などしなくてよかったのに、という事象はどこの職場でも頻繁に起こっています。言い方を変えると、コミュニケーションコストがかなりかかっている状態です。このコストを減らせば、その組織の生産性は間違いなく向上するでしょう。

 

★伝わらないのは『自分の責任』だと考える


では、どうすればコミュニケーションコストを下げることができるのでしょうか。
その第一歩は、私たち一人ひとりが自分の話し方、コミュニケーションの取り方に改善の余地があるという認識を持つことです。上の例で言えば、山下リーダーは、仕事の期日を明後日までだと思っている鈴木さんに問題があると思っているのでしょう。一方で、鈴木さんは、山下リーダーの指示の仕方に問題があると思っているはずです。お互いに「自分は悪くない。悪いのは相手だ」と思っているのです。こういう場面に遭遇した時、ほとんどの人はこのように『他責』の感覚を持つと思います。しかし、これではコミュニケーションは一向に改善しません。「相手が悪い」と思っても相手が変わるわけではありませんし、自分もコミュニケーションの取り方を変えようとしないからです。

従って、伝わらないのは『自分のせい』だと考えることがコミュニケーション改善の第一歩なのです。「なんで、あの人は私の言うことを理解しないんだ」と考えるのではなく、「なんで、私はあの人に理解させることができなかったんだろう」と考えるべきです。


★過去と他人は変えられない


日本話し方センターでは受講生に「過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる」と伝えています。何か問題があれば、その解決のために他人を変えようと思わず、自分が変わることで解決しよう、と考えることが大切です。職場で、ご家庭で「どうも話が上手く伝わらないなぁ」「自分の気持ちが分かってもらえないなぁ」と感じた時は、まずご自身の話し方やコミュニケーションの取り方を振り返ってみてください。

なお、本日お話したことはtwitterにも投稿しています。


★話し方のプロの指導を受けましょう!


ご自身の話し方、コミュニケーションの取り方は、話し方のプロから正しい指導を受けてトレーニングをすれば必ず変わります。
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